「イノベーションを起こそう」「イノベーション推進室」……掛け声であったり、組織名であったり、イノベーションという言葉が使われることが多い。でも、実際にイノベーションが起こることはあまりない。というか、日本ではしばらく起きていない。そもそも、イノベーションというのは、アップルのスティーブ・ジョブズのような、けた違いの天才的な人が起こすものというイメージがある。
”野生化”するイノベーション
実は、それは誤解なのである。今回、早稲田大学商学部の清水洋教授が、『野生化するイノベーション 日本経済「失われた20年」を超える』(新潮選書)で、知られざるイノベーションの正体を解き明かした。