来年1月の台湾総統選を前に、中国の露骨な介入懸念が強まっている。台湾検察は22日、偽の世論調査結果を流布した疑いで台湾のネットメディア記者の身柄を拘束した。中国共産党側の指示を受けた可能性があるという。中国が「台湾独立派」とみなす与党と、「親中派」の野党など3候補が争う構図だが、今後も何が起きてもおかしくない。
検察の発表によると、記者は中国共産党福建省委員会幹部の指示を受け、別の人物に調査を委託。台湾各地の有権者を対象に総統選に関する調査をすることになっていたが、対面や電話での取材を行わず、捏造(ねつぞう)したデータを計8回、複数のネットメディアで流布させた疑いが強まった。特定の候補を当選・落選させる目的があった可能性があるという。