8月8日「中国が日本の機密防衛ネットワークをハックしたと当局者が発言(China hacked Japan’s sensitive defense networks, officials say)」と題する記事がワシントン・ポスト紙のウェブサイトに掲載された。2020年秋に中国人民解放軍のサイバースパイが、日本の最も機密性の高い自衛隊のシステムに侵入していたのを米国家安全保障局(NSA)が発見したというものだ。

(mirsad sarajlic/ ismagilov/ Navamin keawmorakot/gettyimages)

 日本時間の8日には、NHK、朝日新聞、東京新聞など、日本の主要メディアがこの事実を伝えている。

 ワシントン・ポストといえば、ボブ・ウッドワードとカール・バーンスタインの両記者がニクソン大統領のウォーターゲート事件を報じたことで有名だ。スティーブン・スピルバーグ監督の映画「ペンタゴン・ペーパーズ」で描かれたワシントン・ポストの発行責任者キャサリン・グラハムの高潔さに感銘を覚えた人も多くいただろう。

 そうしたイメージから、ワシントン・ポストが伝えるニュースはすべて事実だと信じる人も多い。だが、ワシントン・ポストは、時の政権に寄り添ってきた米国の代表的なプロパガンダ・メディアでもある。

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