安倍晋三元首相は、秋篠宮文仁親王殿下を皇嗣(皇位継承順位第1位)とするとともに、皇位継承問題を国会決議で設置された有識者会議で検討する道筋を付けた。そして、悠仁親王殿下へのご継承を前提に、皇族が旧宮家から養子をとり、愛子内親王殿下など女性皇族がご結婚後も、本人のみ皇室に留まられることも可能とする報告書が出された。
拙著『英国王室と日本人 華麗なるロイヤルファミリーの物語』(小学館、篠塚隆氏との共著)で紹介したが、英国で男女の扱いを同一とする制度変更があったが、すでに生まれている王族の順位の変更はなかった。それでも、皇嗣家への一部の誹謗(ひぼう)がやまないので、論点を整理してみたい。