日本の中古住宅市場には消費者と業界の間に情報の非対称性が存在する。消費者が中古市場にアクセスしやすい環境に改善するためには、物件情報が消費者に開かれる必要がある。
同時に、中古の住宅としての価値の向上も重要だ。中古をリノベーションすることで再生させたり、社会問題となっている空き家に価値を見いだし、従来と違った住み方で活用させたりするサービスも生まれている。これらの両輪が回れば、市場はより活性化するだろう。
中古の外装や内装を大きく改修し、見た目も中身も新たな付加価値を加えて再生するリノベーションに注目が集まる。新築販売が事業の柱であった住宅メーカーが、リノベーション事業の強化を始めている。
新築売り切りから大手も転換
活性化するリノベーション市場
大和ハウスは、リノベーションや中古仲介などを手掛ける住宅ストック事業の18年度の売上高は1145億円だったが、21年度に1600億円まで拡大する目標を掲げる。