白物家電ではかなり驚く発表が、ロボット掃除機「ルンバ」で有名なアイロボット社から発表されました。ソフトウェアのアップデート『iRobot Genius(アイロボット・ジーニアス)ホーム・インテリジェンス』です。その時感じたのは、IoTが認識されて約5年、ようやくAIでロボット掃除機が、主人のオーダーをきちんと聞く執事、メイドのようになったのかという思いと、この状態に日本メーカーは追いつけるのだろうかという不安でした。今回はAIについてレポートしたいと思います。

「iRobot Genius」とは何か?

フラッグシップの ルンバ s9+。より隅々まで掃除できる様、D字型に変更。タワー型充電台は、内部の紙パックにルンバの集めたゴミを移し、半年位ゴミ捨て不要にする。

 このレポートの中では「AI」を人工知能。ビッグデーターを用いて、問いに対する解答を出すものと定義します。似た言葉で、「プログラムソフト」というのも使います。こちらは、条件設定によっては解答が変わるものの、出された問いに対しては、基本同じ答えをというアウトプットを出します。要するに今までの家電に搭載されているプログラムソフトのことを言います。

 AIは、「センサーで取った情報」を「膨大なデーターベースを基に」解析、そして「最適解」を出します。AIは膨大な情報と高速演算が必要ですから、家電本体に載せることはできません。このためほとんどの場合、ネット上に設けられたクラウド上に設けられます。家電から情報を受け取り、出た答えを、家電本体に返します。これが一般的なAIです。そうして動きます。本来なら、人の頭脳のように、家電にAIを載せたいのです。タイムロスもありませんし、通信が遮断された時でも問題が出ません。

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