東京電力福島第1原発処理水の海洋放出から2週間が過ぎた。周辺海域のトリチウム濃度にも異常は確認されていないが、中国は処理水を「核汚染水」と呼び、日本産水産物の禁輸などを続けている。国際原子力機関(IAEA)などの評価を無視した「反日」暴挙といえるが、岸田文雄政権には焦燥感が見える。岸田首相は、インドネシアで開かれた東南アジア諸国連合(ASEAN)プラス3(日中韓)首脳会議の直前、中国の李強首相に声をかけ、直接理解を求めたという。どうして、イチャモン国家、無法国家にすり寄るのか。ジャーナリストの長谷川幸洋氏は、岸田首相の「ピンボケ外交」を指弾した。