(馬 克我:日本在住中国人ライター)
中国共産党第20回全国代表大会が閉幕し、習近平は望み通り、毛沢東以来となる異例の3期目続投を手に入れた。
その後、中国国営テレビ局「中国中央電視台(CCTV)」は、映画スターなどによる一連のスピーチを放送。そのスピーチの内容は、すべてが習近平に向けた忠誠心を表したものだった。
伝統の火祭り「松明(たいまつ)あかし」が12日、福島県須賀川市で行われ、地元の学校や団体などが制作した17本のたいまつが晩秋の夜空を赤々と染めた。
新型コロナウイルス禍のため、観客を入れての開催は3年ぶり。韓国・ソウルの繁華街で起きた雑踏事故を踏まえ、会場は一方通行とされ、立ち止まらないように呼びかけが行われた。
勇壮な「松明太鼓」が鳴り響く中、同市の五老山に立てた高さ6~8メートル、重さ約1トンのたいまつに次々と点火されると多くの観客から歓声と拍手が起こった。
2019年に焼失した首里城(那覇市)の正殿復元に向けた起工式が11月3日に行われた。私も壮麗な首里城の姿が1日も早くよみがえるよう祈っているが、気になることもある。
メディアを中心に首里城、ひいては琉球王朝へのノスタルジアばかり強調されることだ。首里城を拠点とする沖縄本島の権力が、離島に圧政を敷いてきた歴史は完全に無視されている。
2025年の大阪・関西万博をめぐり、台湾の立法院(国会)で最近、激論が交わされた。万博に「台湾」として参加できないことに、野党・国民党の議員から怒りの声が上がったというのだ。台湾は世界で最も親日的で、東日本大震災では220億円以上の莫大(ばくだい)な義援金を届けてくれた。軍事的覇権拡大を進める中国による「台湾有事、日本有事」が警戒されるなか、日台の連携強化は不可欠といえる。一体何が起こっているのか。何とかならないものなのか。
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《大阪万博、「台湾」名義で参加できず 蘇行政院長「まず存在」の立場強調》
台湾の国営通信社「中央通訊社」が運営する日本語サイトの「フォーカス台湾」は4日、このようなタイトルの記事を報じた。
(馬 克我:日本在住中国人ライター)
中国共産党第20回全国代表大会が閉幕し、習近平は望み通り、毛沢東以来となる異例の3期目続投を手に入れた。
その後、中国国営テレビ局「中国中央電視台(CCTV)」は、映画スターなどによる一連のスピーチを放送。そのスピーチの内容は、すべてが習近平に向けた忠誠心を表したものだった。
米国のジョー・バイデン大統領は11月9日、中間選挙についてこう「総括」した。
「私はこの国の若者たちに特に感謝したい。彼らは2年前と同じように歴史的な数の投票をした」
バイデン氏の念頭にあったのは、1996年以降に生まれた「Z世代」6860万人。総人口の20.6%を占める。そのうち有権者は18~24歳の2400万人だ。
76%が中間選挙では「必ず投票する」と答えている。むろんSNSを操り、国内外の動きは知り尽くしている。
中国が独自に建設中の宇宙ステーション「天宮」で実験施設の役割を果たす最後のモジュール「夢天」が10月31日、海南省の文昌発射場から大型ロケット「長征5号B」で打ち上げられた。
「夢天」は、11月1日、「天宮」にドッキングした。軌道上の位置の調整などを行った後、「天宮」は有人宇宙ステーションとして完成する。
中国は、独自に宇宙ステーションを保有する国として、旧ソ連(サリュート1971年)、米国(スカイラブ1973年)に次いで史上3番目となる。
これで、習近平総書記が言う「宇宙強国」になるという野望に向けて、新たなマイルストーンが築かれたことは確かである。
最近、韓国のスーパーや市場に行くとやたらと目につく果物がある。韓国メディアから「ブドウ界のエルメス」という高貴なキャッチフレーズを授けられたプレミアムフルーツ「シャインマスカット」だ。
筆者の幼い頃、ブドウと言えば夏を代表する果物だったが、ハウス栽培が主流となったシャインマスカットは集中出荷時期が10月中旬~11月、まさに今が旬なのだ。そして、ここ数年で爆発的な人気を得たシャインマスカットは、「エルメス」に例えられるだけあって、常に高値で取引されてきた。
ところが今年は様子が一変した。シャインマスカットの価格が突如暴落したのだ。
黄禍論というと、中国人を白人が嫌悪し脅威と見なす考え方や、日本人は中国人に間違えられたせいで巻き添えとして黄禍論の対象になってしまったという考え方も根強い。しかし、歴史を振り返ると、日本人がダイレクトに黄禍論のターゲットになっていたこともあったのである。今回はそれを見ていきたい。