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 6月30日の板門店における米朝首脳会合で、両国は、実務者協議を今後2、3週間で再開することに合意した。また、米国は、金正恩を米国に招待した。兎にも角にも、交渉再開が合意されたということである。交渉チームの組成については、米側は、ポンペオ国務長官が自分とビーガン北朝鮮担当特別代表が担当すると発言、北側は、李容浩外相と崔善姫第1外務次官になると見られる。

 交渉再開は、双方の利益が一致した結果である。これに関して、ワシントン・ポスト紙の国際問題担当のコラムニストDavid Ignatiusは、7月2日付の同紙掲載のコラム‘Trump successfully played a hunch with Kim. Now what?’で、次のような観察を示している。すなわち、「金正恩は、核に加えて経済発展により同氏のサバイバルが強化されると信じている近代化主義の独裁者である。交渉再開を決めたのは、それにより制裁を解除し、経済を加速化し、恐らく今保有する核の一部を堅持するためであろう。交渉再開はトランプとの『素晴らしい関係』(トランプの言)があるからではなく、金正恩が合理的な、かつ自信に満ちた独裁者だから成された決定である」と。これは的確な観察であると思われる。

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