ロシアと欧州連合(EU)諸国との間で、化石燃料を巡る力比べが続いている。EU諸国は、ロシアからの化石燃料輸入量を削減することにより、ロシアに対する制裁を強め戦費になるロシアへの代金支払額削減を狙っている。

(Frank Wagner/gettyimages)

 今月からEU諸国はロシア産石炭の輸入禁止を開始し、さらに、今月から来年3月まで、天然ガス消費量を過去5年間平均使用量から15%削減することも実行する。

 ロシアは、EUのロシア産化石燃料輸入量の削減に先んじてEU向け供給量を削減し、化石燃料不足に苦しむEU諸国が音を上げるのを待っている。「ロシアとEUの腕相撲」とドイツ・ハーベック経済・気候保護大臣が述べる状況だが、今のところ供給量の減少にもかかわらず化石燃料価格の上昇により収入を維持しているロシアが優勢だ。

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