源氏山から鎌倉を見守る頼朝像 撮影/西股 総生

(城郭・戦国史研究家:西股 総生)

「武士の荘園侵略」の実態とは

「武士の荘園侵略」。そんな言葉を、歴史の教科書で見た記憶はありませんか?

 鎌倉時代になると、幕府の御家人たちが、各地の荘園に地頭として入り込むようになります(第21回https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/70338]参照)。地頭たちは、自分の取り分を勝手に増やしたり、荘園領主に上納する年貢の一部を横取りしたり、村人たちを私用に使ったり。「武士の荘園侵略」とは、そうした行為の総称です。

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