連載:少子化ニッポンに必要な本物の「性」の知識

若い時、頻繁に女郎通いをしていた一茶は52歳にして初めて妻を迎えた。その夜の交合は『七番日記』に記録されている

 小林一茶は松尾芭蕉、与謝蕪村と並ぶ江戸時代を代表する俳人である。

名月を取てくれろとなく子哉

やせ蛙負けるな一茶これにあり

目出度(めでた)さも中位也(ちゅうくらいなり)おらが春

 こうした句がよく知られるが、江戸での奉公生活や、その後の安定しない俳諧行脚の生活など、自身の肌身に感じた生活の苦労、人生の矛盾、貧しさにあえぐ人々の日常の姿を投影した句も多い。

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