ドイツは、防衛政策の歴史的な大転換に踏み出そうとしている。契機となったのは、言うまでもなく、ロシアによるウクライナ侵略である。

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 ロシアによるウクライナへの侵攻の深刻化に伴い、ドイツは遅まきながら国ロシアの国際決済システムSWIFT(国際銀行間通信協会)からの排除の支持に転じ、ロシアとの間のガス・パイプライン「ノルドストリーム2」の認証手続きを停止し、ウクライナへの兵器の供与を決定するなどしてきたが、最も重要な動きは、2月27日のショルツ首相による連邦議会での演説である。この演説で、ショルツ首相は、防衛政策、およびそれに密接に関連するエネルギー政策の歴史的な転換を表明した。

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