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27年ぶり大規模デモ、抑圧政治に怒れるポーランド国民

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27年ぶり大規模デモ、抑圧政治に怒れるポーランド国民

2016年08月14日(日)ソルネク流 由樹 (ポーランド在住フリーライター)

 欧州各国で、ポピュリズム勢力はかつてない高支持率を得ている。5月のオーストリア大統領選挙で勝利目前だった極右政党しかり、国民投票で欧州連合(EU)離脱へと英国を導いた前ロンドン市長のボリス・ジョンソンもしかり。昨年10月、ポーランド総選挙で議席の過半数を獲得した保守派の「法と正義」(PIS)もまた同様だ。8年間続いた中道右派の市民プラットフォーム(PO)の政治に嫌気が差した国民が変化を求めてPISに投票したのだが、その代償は大きかった。

現政権への反対を表明するため、ポーランドの首都ワルシャワで行われたデモ(Getty Images)

ポピュリズム政策で支持集めるも……

 PO政権は都会に住む高学歴、高所得者に支持者が多かった。そこで、前政権は低所得者の支持を得ようと富裕層に保持者の多かった任意の個人年金を基礎年金に統合し、積立額の一部の財源化を図ったため、PO支持者が見せしめにPISに投票、もしくは無投票という行動に出たのだ。

 PISは選挙公約に「年金支給年齢の引き下げ」「高齢者への無料薬支給」「税金控除額引き上げ」をはじめ、大衆不満をすべて解決するかのようなポピュリズム政策を掲げた

 公約目玉の「子供がいる家庭への現金支給」。国内経済へのカンフル剤と期待されたが施行数ヶ月で目立った効果は出ていない。しかし、これは前政権の慎重な経済政策の結果、国の予算としてプールされたもの。専門家達はこのばらまき政策はすぐに国の財政が持たなくなると警告している。また、出生数が激減しているこの国で年金受給年齢の引き下げ計画は現実を無視した暴走にすらみえる。このような財政計画の粗雑さに、国内の実業家、外国資本家は投資を躊躇し、国債価格も下げる結果となった。

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タグ:ポーランド
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