8月26日、ソウルで行われた処理水放出に反対するデモ(写真:Lee Jae Won/アフロ)

 福島第一原発の処理水放出からおよそ2週間が経った。福島県を中心に日本各地に中国から嫌がらせ電話が相次いでいるとの報道がなされているが、それに対して韓国国民はこの問題に理性的に対応していると言えるだろう。

デモ会場に人は少なく、水産物市場には人だかり

 処理水放出により売上減少が深刻になると韓国水産業界は憂慮していたが、処理水放出が始まった最初の週末、韓国各地の水産物市場は逆に客であふれていた。一方、野党「共に民主党」が総動員令を発した週末集会は思いのほか低調だった。共に民主党支持者を中心に再び始まった不買運動も世論の後押しを受けられておらず、国民的運動にまで盛り上がる気配はない。

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