厚生労働省の中央最低賃金審議会は、2023年度の最低賃金をまとめた。昨年の961円から41円(4・3%)増の1002円となり、全国平均で初めて1000円を超えた。
最低賃金については、2015年11月24日の経済財政諮問会議で、安倍晋三首相(当時)が全国平均798円だった最低賃金を翌年以降、毎年3%程度ずつ引き上げて、全国平均で1000円を目指すことを表明した。
その当時、筆者が安倍氏に進言したことは以下の通りだ。日本を含む先進国には穏便な形での最低賃金制がある。例えば、米国は厚生労働基準法と各州法、英国は最低賃金法、ドイツは労働者送出法・最低労働条件法、フランスは労働法典によって最低賃金が定められている。
コメント 0