4月6日付の米政治専門サイト「ポリティコ」に、同誌シニア特派員のコールカットら4人が連名で論説を寄せ、4月5日からの訪中で、中国は、フランスのマクロン大統領は厚遇し、ファンデアライエン欧州連合(EU)委員長は冷遇し、あからさまに欧州の分断を図ったと述べている。

(代表撮影/ロイター/アフロ)

 それは二つの訪中だった。中国は、マクロンとフォンデアライエンを「分割統治」しようとした。マクロンの日程は満杯、フォンデアライエンの日程はスカスカだった。マクロンが4月6日の夜、習近平との華美な国賓晩餐に出席した時、フォンデアライエンはEU代表部で味気のない記者会見をしていた。中国国営メディアが中仏友好を打ち上げていた時、中国のSNSは、フォンデアライエンを米国の傀儡だと悪魔扱いしていた。

 マクロンがフォンデアライエンに訪中参加を求めたのは、欧州結束のためだったが、結果はそれどころではなかった。

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