SHINSUKE HONDA

 「人手不足で本当に困っている。コロナ禍を経て、外国人労働者が『なくてはならない存在』であることを強く実感した」

 鰹節の生産量日本一を誇る鹿児島県枕崎市で水産加工業を営むある経営者は小誌の取材にこう答えた。

 新型コロナウイルスが感染拡大する以前、同社は技能実習生(以下、実習生)など外国人労働者9人を含む、15人の社員で鰹節製造を行っていた。だが、日本政府が「水際対策」を導入し実習生の新規入国が停止したことで、社員数が10人にまで減少。「生産量を落とすなどして、現有戦力で何とか凌ぐしかなかった。3K職種ともいわれる鰹節製造の職場は、地元でも人気がなくなっている。求人を募集しても日本人の労働者が集まらないのが現状だ」と苦しい胸の内を明かす。

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