佐久間象山 写真/アフロ

(町田 明広:歴史学者)

 古今東西、政情が不安定になったり震災が起こったりすると、必ずどこからか不思議と湧き上がってくるのが流言、風説、デマの類であり、今で言うフェイクニュースである。幕末においても、それは同様である。時によって、まことしやかに喧伝された流言によって、暗殺の対象とされてしまい、命を落とす人物も少なからず存在した。

>>続きを読む