ウクライナのゼレンスキー大統領は3月1日の欧州連合(EU)を皮切りに「演説闘争」を開始し、国際社会を味方につけてロシアに世論戦を挑んでいる。

ゼレンスキー大統領による韓国での演説は、空席もあるなど、薄い反応となった(代表撮影/ロイター/アフロ)

 英国議会(3月8日)では、第二次世界大戦初期のチャーチル首相(当時)の演説「われわれは海岸で戦うし、われわれは水際で戦うし、われわれは平原と街頭で戦うし、われわれは丘陵で戦う」を引用して、ジョンソン首相と議員からスタンディングオベーションを送られた。

 米国連邦議会(3月16日)では、1941年の真珠湾攻撃と2011年の9.11同時多発テロを思い出すように促し、公民権運動指導者キング牧師の演説「私には夢がある」を引用して、ウクライナ上空の飛行禁止区域設定や米国による軍事支援、対露制裁の強化を訴え、数時間後にはバイデン米国大統領から8億ドル(約950億円)の武器追加供与を勝ち取った。

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