「Wedge」2021年6月号に掲載され、好評を博した特集「押し寄せる中国の脅威 危機は海からやってくる」記事の内容を一部、限定公開いたします。全文は、末尾のリンク先(Wedge Online Premium)にてご購入ください。
※年号、肩書、年齢は掲載当時のもの
中国海軍創設70周年の国際観艦式に出席する習近平国家主席(2019年)。今、何を思うのか (XINHUA NEWS AGENCY/AFLO)

 今年1月、中国で海警法が成立(2月に施行)したことで、各国は大騒ぎとなった。メディアで最も引用されたのが同法第22条であり、これにより中国海警局は「国家の主権、主権的権利、および管轄権が海上において外国の組織および個人によって違法に侵害されている、あるいは差し迫った危険にある」ときに「武器の使用を含むあらゆる必要な措置を講じる」権限が与えられた。中国の周辺諸国や西側の政府関係者は、同法を地域における武力衝突の脅威として受け止めている。フィリピンのロクシン外相は「海警法に従わない国を戦争で脅すものだ」とさえ述べた。

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