ロシアのウクライナ侵略以来、米専門家の間で、中国が台湾政策の再考を余儀なくされてきたとの見方が出始めている。その背景として、世界が、同じ専制国家である中国による台湾侵攻に対しても、一段と警戒を強めて来たことがある。

(ロイター/アフロ)

 これまで、ロシアとの「戦略的パートナーシップ」を強めてきた中国は、今回、ロシアのウクライナ侵攻を受けて緊急招集された国連総会で、世界141カ国が賛成票を投じたロシア非難決議に対し、賛成でもなく反対でもない「棄権」に回った。

 中国習近平国家主席は、そのひと月前に、北京を訪れた露プーチン大統領との首脳会談で、「双方にとって核心的かつ共通の利益を支持し合い、守っていく」との決意を表明したばかりだった。

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