第二次戦略兵器制限交渉(SALTⅡ条約)に調印した米国のカーター大統領(左)とソ連のブレジネフ共産党書記長(1979年6月18日、写真:AP/アフロ)

(古森 義久:日本戦略研究フォーラム顧問、産経新聞ワシントン駐在客員特派員、麗澤大学特別教授)

 日本の核武装による抑止は核超大国のソ連に対しても可能である──こんな結論の研究報告がアメリカの専門家によって1980年代に作成されていた。この結論からすれば、いまの日本が核の報復能力の保持によって中国や北朝鮮の核の脅威を抑止することも十分に可能となる。だからこのアメリカでの研究内容はいまの日本の国家安全保障にとっても重要である。

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