2021年5月13日、インドネシア西ジャワ州ブカシにて、断食月「ラマダン」明けの祝祭で人々が祈りを捧げる。インドネシアは世界中で最も多くのイスラム教徒を抱えるイスラム大国である(写真:AP/アフロ)

 世界第4位となる約2億6000万人の人口を誇るインドネシアは、うち約88%がイスラム教徒という世界で最もイスラム教徒を抱える国である。また、独立時にスカルノ大統領がイスラム教を国教とせず、キリスト教、ヒンズー教、仏教、儒教をも容認したことから、「多様性の中の統一」「寛容」を国是にしている国でもある。

 それでも、圧倒的多数を占めるイスラム教徒の発言力、影響力、強制力は極めて大きい。そしてイスラム教徒が最も権威ある団体としているのがイスラム指導者による組織「インドネシア・ウラマー評議会」(MUI)である。

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