2021年4月1日、北京冬季五輪に向けたテストプログラムで競技するカーリングの選手たち(写真:新華社/アフロ)

(福島 香織:ジャーナリスト)

 米国務省のネッド・プライス報道官は4月6日、2022年北京冬季五輪について、新疆などの人権問題を理由にボイコットする可能性を示唆した。同盟国らとも「話し合う」としており、4月16日にワシントンで予定されている日米首脳会談で議題に上るかどうかが注目されている。

 4月7日、加藤勝官房長官は北京冬季五輪ボイコットについて話し合うつもりはない、としているが、果たしてそういう「曖昧な態度」を、この状況の中、貫いていいのか。

 今回の日米首脳会談の最大のテーマは台湾防衛協力強化であり、首脳会談後の共同声明で「台湾海峡の平和維持」にどこまで踏み込んで言及されるかが、注目点だ。だが、私は同時にここで、日本の民主主義的価値観を旗幟鮮明にし、中国の人権問題についてもっとはっきりと言及すべきであろうと、意見表明したい。

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