東地中海で、ギリシャおよびその友好国とトルコとが、ガス田をめぐって対立を強めている。ギリシャとトルコはともにNATO加盟国である。

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 東地中海では2010年ごろから大規模なガス田が次々に発見されたが、その価値は7000億ドル相当と言われる。開発はイスラエルが先鞭をつけ、エジプトやギリシャなどが続いた。今はギリシャ、キプロス、イスラエル、エジプト、イタリア、ヨルダン、それにパレスチナが協力して開発している。

 トルコは、ギリシャの領有権主張や、エルドアン大統領の攻撃的振る舞いが原因で合同開発から外された。そこでトルコは2019年11月リビアの暫定政府とEEZの境界を確定する合意を結んだ。この合意により東地中海でトルコとリビアのEEZが接することとなり、イスラエルやギリシャなどが天然ガスを欧州に輸出する障害になりかねない。次に、トルコはキプロスのEEZ内で天然ガスの試掘を始めた。トルコはキプロスを国家として承認しておらず、したがって、キプロスのEEZも認めないという立場である。これにギリシャ他の国々が反発したのは当然である。

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