キャベツの収穫、運搬の一連の流れをロボットでする実証が北海道鹿追町で行われた。労働力が減り続ける中でも産地として存続するための挑戦だ。キャベツ、白菜、カボチャといった重量野菜は、重労働のため、機械化できないと作付けが減る傾向にある。同町ではキャベツの収穫を機械化したけれども、それだけでは産地が維持できないと、ついにロボット化に踏み込んだ。
課題先進地で操縦者を省く試み
鹿追町の業務用キャベツの畑で一玉数キロある大ぶりのキャベツが地面を覆っている。コントラクターが収穫作業をしている最中で、操縦するオペレーターと機上で外葉を取ってコンテナに詰め込む補助者2人を乗せた収穫機が2台稼働していた。キャベツを満載したコンテナを運ぶためのタンクショベルが2台、畑の中を行き来して、コンテナを収穫機からトラックに移す。収穫機1台につき少なくとも5人が作業している計算だ。
「そっちを向こう側に回って、そっちから取っていって」「バック、バック」といった指示がにぎやかに飛ぶのを片目に、畑の端でロボット収穫機がゆっくりと走り始めた。操縦席は無人で、ハンドルが勝手に回り前進する。
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