「『正解がない』。その不確かさを、不安ではなく、自由として謳歌するために。私たちは学ぶことができる。」

 「女は大学に行くな、という時代があった。」という刺激的なフレーズから始まるこの文章は、神戸女学院大学が4月に掲載し、大きな話題を呼んだ電車内広告の一部である。時代が移り変わる中で手にした選択肢、その選択の自由を謳歌するために学ぼうというメッセージがその広告にはこめられていた。連載第4回目となる今回は、キャリア教育の効果をどう考えるのかということを切り口に、これからの時代何を評価していくべきなのかということを考えていきたい。

(iStock/phototechno)

キャリア教育をどう「評価」するべきか

 キャリア教育での取り組みが、自分たちの将来を豊かにすることにつながっていくのか、もっとやるべきことがあるのか。学んでいる当事者はもちろんのこと、その学びを届ける教師にとっても、日々の学びや取り組みの効果の測定や検証は非常に気になるところだろう。そしてこの連載を通して繰り返し述べてきた、「社会人、ビジネスマンもこれまで以上に教育に関わっていくべき!」という主張が受け入れられるとしたら、当然その大人たちにとっても若者に対してどんな教育を届け、いかに評価していくべきなのかは考えるべき問いとなるだろう。

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