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習近平が目指すデジタル監視国家

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 2月28日付のProject Syndicateで、Mark Leonard欧州外交問題評議会理事長は、中国の「ビッグ・データ独裁」が吉と出るかは分からないが、その影響は国内外に及ぶと述べています。主要点は以下の通りです。

(iStock.com/Wavebreakmedia Ltd/fona2)

 

 習近平は、権力集中のみならず、その恒久化をはかっている。それが中国にとって吉凶いずれに出るかはわからない。

 政治学者達は、独裁は毛沢東時代の大躍進や文革のような災難を呼びかねないので、1979年以降のような権力分立で統治する方がいいとする。経済学者達は、集団指導体制は改革を妨げ、腐敗を助長した、政敵を除去した習近平は、これまでの負債に依拠した成長モデルを、もっと持続可能なものに改革するための力を確立した、と前向きに評価する。

 テクノロジーに着目する者達は、ハイテク、AIが、習近平を毛沢東のような独りよがりによる過ちから救うことができる、とする。つまり国民各個人の顔までAIで認識できるような監視国家を作り上げることで、世論の動向を把握できるから、不満を察知してそれを事前に解消する政策を策定・実行することができる、というのである。ここでは当局が個人の言動を把握して、各個人の信用度格付けファイルを作成することができる。いわば、「ビッグ・データ独裁」の誕生である。

 

 

 

 


タグ:中国共産党
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