【あめりかノート】北の脅威に時代錯誤の防衛…有効な自衛手段まったく持たないことへの懸念 ワシントン駐在客員特派員・古森義久
ワシントンではいま北朝鮮の脅威についての論評が盛況をきわめる。北朝鮮の核兵器やミサイルが東アジアだけでなく、米国自体の安全を脅かすのだから当然の反応ではあろう。
そんな中で「迫りくる北朝鮮の核の悪夢」と題する最新刊の書が関心を集め始めた。筆者は中央情報局(CIA)や国務、国防両省で25年以上、北朝鮮の核兵器や弾道ミサイルの動きを追ってきたフレッド・フライツ氏である。いま民間研究機関の安全保障政策センター副所長という立場にある。
同書が注目されるのは第1に、北朝鮮の核とミサイルの開発の現状や経緯が類書よりずっと詳細に記されている点だった。米国当局や脱北者の情報を基に、北領内の核やミサイルの施設多数をも不確実部分は不確実という注釈をつけながらも、きわめて具体的に明示していた。
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