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プロ野球ラジオ実況中継アナウンサーがいなくなる日 [1)経営・ビジネス]

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 今年55歳の私と同世代のスポーツ・アナウンサーには、「小さいころからラジオのプロ野球中継で実況をするのが夢だった」と言う人が少なくない。まだテレビのナイター中継が地上波だけで、夜9時前までで打ち切りになっていた昭和40~50(1960~70)年代、私たちはかじりつくようにラジオの中継に聴き入った。そんな子供たちの一部が「野球中継はテレビよりもラジオのほうが面白い。中身が詳しく、聴き応えも違う」と感じるようになり、大学の放送研究会やアナウンサー養成学校に入って、本格的にラジオの実況アナを目指したのだ。

(ipopba/iStock)

 

 私より何歳か若い某アナは、プロ野球中継を放送していない地方の放送局に就職せざるを得なかった。そこで春と秋に週末のたびに上京し、東京六大学リーグ戦が行われている内野スタンドに腰を据え、ひとりで目の前の試合を実況し、カセット・テープレコーダーに吹き込んだ。そのテープを東京の放送局に持参し、伝手を頼って知り合った先輩アナに何度も聞いてもらって、ついに本物のラジオの実況アナに転身することに成功した。1980年代後半から90年代初期、つまり年号が昭和から平成に変わったばかりのころには、そういう熱心なアナもいたのである。

 

 

 

 


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