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【浪速風】横綱は記録より品格、白鵬は双葉山に学べ 礼節と木鶏の強さを(2月27日) [◉日本流を考える]

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【浪速風】横綱は記録より品格、白鵬は双葉山に学べ 礼節と木鶏の強さを(2月27日)

春場所の番付表を手にする横綱白鵬=26日午前、大阪市天王寺区の宮城野部屋宿舎

 

 戦前の大横綱双葉山は、連勝記録が69で途切れた夜、心の師と仰ぐ陽明学者の安岡正篤(まさひろ)に電報を打った。「われ未(いま)だ木鶏(もっけい)たり得ず」。木鶏は中国の古典「荘子」に出てくる最強の闘鶏である。気負いや自己への執着心を捨て、忘我無心の境地に達してこそ、真の強者となれる。木彫りの鶏のごとし。

 ▼安岡は現役のまま相撲道場を開いた双葉山に「力士規七則」を贈った。吉田松陰が武士の心得を説いた「士規七則」にあやかった。双葉山は道場に掲げて、毎朝のけいこを朗誦(ろうしょう)してから始めたという。その一則に「力士は古来礼節を以て聞ゆ。謹んで斯道(しどう)の美徳を失ふこと勿(なか)れ」とある

 ▼これこそ相撲道の極意である。大相撲春場所で、白鵬の横綱在位が歴代単独1位の64場所目になる。記録は大横綱だが、とかく土俵の内外で品格が問題にされる。元横綱日馬富士による傷害事件の余波はまだおさまらない。双葉山を理想とする白鵬には、礼節と木鶏の強さを見せてほしい。


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