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民進党議員が「国民と日本社会の最大の危機」と主張しているのは… 4月8日

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2017.4.8 05:03

【産経抄】民進党議員が「国民と日本社会の最大の危機」と主張しているのは… 4月8日

7日、アサド政権の空軍基地に向けて米海軍駆逐艦から発射された巡航ミサイル「トマホーク」 (米海軍提供・ロイター)

 米国がとうとう、化学兵器使用が疑われるシリアのアサド政権の空軍基地を攻撃した。「アサドの行動を変えさせるための何年にもわたるこれまでの取り組みは、大きな失敗に終わった」。トランプ大統領の声明は、融和的だったオバマ前政権からの姿勢転換を、強く印象付けた。

 ▼折しも中国の習近平国家主席が訪米し、トランプ氏と初顔合わせをしている最中での出来事である。国連安全保障理事会決議に反して5日、弾道ミサイルを発射したばかりの北朝鮮と、その後見役である中国に米国の本気を見せつけたかのようでもある。

 ▼「米国の対北先制攻撃は結構あり得る。相当なところまで来ている」。自衛隊最高幹部の一人は事態をこう分析する。当然のことながら北朝鮮有事は、わが国の安全保障にも国民生活にも多大な影響を与える。韓国で暮らす邦人の保護も喫緊の課題である。

 ▼外務省は3月、外交に関する国内世論調査を公表した。それによると、東アジアの安全保障環境は一層厳しさを増していると考える人は9割近い88・5%に上り、前回平成27年12月の調査を6・4ポイント上回った。国民は「今そこにある危機」に気付いている。

 ▼にもかかわらず、別天地のようにのんきな議論が延々と続いているのが国会である民進党議員が「国民と日本社会の最大の危機」と主張し、「総力戦で粉砕」すると訴えるのは、北朝鮮の核でもミサイルでもなく、一般市民は対象外の「テロ等準備罪」を新設する組織犯罪処罰法改正案のことなのだ。

 ▼国民意識から周回遅れの野党や一部マスコミをまともに相手にするよりも、政府にはもっとやるべきことがある安全保障上の不備や、それを解消するために必要な措置を真摯(しんし)に訴えてもらいたい。


タグ:産経抄
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