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【知っておきたい暮らしの作法】正月飾り [2)伝統・文化]

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2016.12.27 09:24

【知っておきたい暮らしの作法】正月飾り

 前回は、すす払いについてご紹介いたしましたが、家の内外を清浄にした後にはお正月の飾りつけをいたします。

 門松は、神様が降臨し宿るところ、すなわち依代(よりしろ)です。しめ飾りは、年神様の訪れる神域を表し、邪気を払うことも示します。しめ飾りには、玉飾りや輪飾りなどがあります。輪飾りは、火の元となる台所、水道の蛇口(井戸)、お手洗いなどに飾りますが、そのほかの大切な場所や道具に飾ってもよいのです。

 例えば、男性の方は書斎、女性の方は鏡台、お子さま、特に受験生は勉強机のあたりに飾られてはいかがでしょう。

 さて、床の間の代表となる飾りは鏡餅とお考えになる方が多いのではないでしょうか。しかし本来、床の間には、お米、昆布、橙(だいだい)、ホンダワラ、勝栗、かやの実、熨斗鮑(のしあわび)などを三方に飾った「蓬莱三方」や「喰積(くいつみ)」というものが置かれます。

 では、鏡餅はどこに飾っていたかといいますと、武家では大切な具足(武具)の前に飾っていました。鏡のかたちは魂をかたどっているともいわれ、陰陽思想やお餅が重なることから「福が重なる」ともされています。

 お正月飾りは12月13日から28日頃までに行います29日は「苦」に通じ、31日は一夜飾りといって縁起がよくないと考えられていますので、両日は避けましょう。

 飾らなければならないということではなく、ご自身やご家族の健康や幸せを願いながら行っていただきたいと思います。(小笠原敬承斎)=次回は1月10日掲載予定


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