中央委員会全体会議を経て自らを「核心」と位置づけ権力集中を加速させる習近平主席を目の当たりにして、フィナンシャル・タイムズ紙は、欧州諸国は自由・開放の社会信条を真っ向から否定する国と、どう付き合うのか現実を直視しなければならない、との社説を10月30日付けで掲載しています。

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 ここ数十年、欧米の民主主義国は、繁栄と開放がより自由な政治体制に繋がるものとして中国に対する関与政策を続けてきた。欧米様式のメリットを示せば、中国も自然とそうなってくれるだろうと信じていたのだ。だが、先の会議で自らを「核心」と位置づけた習近平によって、その信念は揺さぶられている。

 中国と欧米で習近平を擁護する人々は、彼の権力集中は難しい経済改革、政治改革には必要なことだと述べている。習近平の徹底した腐敗対策は、ふくれあがった国有企業の改革を進め易くし、持続不能な債務急増を止めるためのものだと言われていた。

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