今年になってついに検討が始まった乳児用「液体ミルク」の導入。海外では一般に普及しており、日本でも震災時や外出時などの必要性から、導入を求める声が広がっていた。そもそも、これまでなぜ日本では液体ミルクが使われてこなかったのだろうか。2014年に導入を求めるインターネット署名を立ち上げ、活動を続けてきた「乳児用液体ミルクプロジェクト」代表・末永恵理さんに液体ミルクのこれまでとこれからを聞いた。

※ちなみに筆者は子育て経験がない。同席した編集担当のKさんは、1児の母。

――10月に、液体ミルクの国内販売を認める方向で検討に入るという会見があり、これが「液体ミルクの解禁へ」と報じられています。とはいえ、実際に導入されるまでにはまだ時間がかかりそうですね。

末永:そうですね。今は専門調査会が立ち上がることが決まったという段階です。これから製造のための規格基準を決めていくことになります。メーカーや厚生労働省が規格基準を作り、それを法整備に落とし込んで、法律が決まったらその法律にのっとってメーカーが液体ミルクを製造してみて、それを消費期限の最後まで保管して安全を確認して。それでようやく販売となるので、早くても3~4年はかかるのではないでしょうか。

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