SSブログ

【ヤマトタケルのまほろば 第4部】父と叔母(5)太刀を手に 尾張へ北上 [3)日本の歴史]

閉じる

2016.11.18 16:00

【ヤマトタケルのまほろば 第4部】父と叔母(5)太刀を手に 尾張へ北上

朝熊ケ岳(朝熊山)から北方向に見る伊勢湾。この海をヤマトタケルは北上した=三重県伊勢市(恵守乾撮影)

 「是(こ)の神風の伊勢国は、則(すなわ)ち常世(とこよ)の浪の重(しき)浪帰(よ)する国なり。傍国(かたくに)の可怜(うまし)国なり。是の国に居(を)らむと欲(おも)ふ」

 東征する倭建命(やまとたけるのみこと)に草那芸釼(くさなぎのたち)を授けた叔母の倭比売命(やまとひめのみこと)が、天照大御神の鎮座地を伊勢に定めた理由を、日本書紀はそう書く。巡幸するヤマトヒメに言葉を述べているのは、鏡を御霊代にする天照大御神自身である。言葉を要約すると、次のようになる。

 〈伊勢国は、はるか海の彼方の常世から波が寄せる美しい国で、大和の端の国ではあるが、私はこの国に居たいと思う〉

 伊勢神宮の神道書『皇太神宮儀式帳』(804年)などによると、伊勢神宮の地に着く前にヤマトヒメは、伊勢湾西岸の古代港・藤潟の藤方片樋宮(かたひのみや)で、現れた阿佐鹿(あざか)悪神を平定し、阿坂山(三重県松阪市)に鎮め祭っている。

 「悪神とは在地の豪族で、平定は伊勢湾の航行ルートの掌握を意味する」

 皇学館大の岡田登教授はそう指摘する。

>>続きを読む


タグ:神話
nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ:ニュース

nice! 1

コメント 0

Facebook コメント