細胞の廃棄物処理機構「オートファジー」、健康増進のカギ握る可能性

スウェーデン・ストックホルムのノーベル・フォーラムで映し出された、2016年のノーベル医学生理学賞の受賞が決定した東京工業大学栄誉教授・大隅良典氏の研究についての図解(2016年10月3日撮影)〔AFPBB News

2016年度のノーベル医学生理学賞を大隅良典先生が単独受賞されました。完全に日本発と言っていい、基礎生物科学の横綱級の業績が正統に評価され、個人的にも心から嬉しく、最高のお祝いを申し上げたいと思います。

と言うのも、内外研究機関にはまるで国策のように「ノーベル賞を取れ、取れ」といった圧力がかかっている趨勢と関係に、御本人の問題意識から立ち上がる基礎的な課題に1人で取り組まれ、人類史に貢献される大きな成果を出されたからです。

また率直に記しますが、かなり不遇な環境の中で、流行やら資金の流れやら政治やら、学術の本質と関わりのない一切を切り捨ててこられた。

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それが正面から「単独受賞」という形で評価された。この圧倒的なオリジナリティにこそ、日本は注目し、学びかつ襟を正すべきだと思うのです。