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暗澹たる気分になった夕刊コラム 10月8日

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2016.10.8 05:04

【産経抄】暗澹たる気分になった夕刊コラム 10月8日

記者会見で「二重国籍」が解消されたことを報告する民進党の蓮舫代表=9月23日、東京・永田町の党本部(斎藤良雄撮影)

 「ばかって言うやつがばかだ」。子供の頃の口げんかで、このセリフを吐いた記憶がある人は少なくないだろう。根拠なく相手をおとしめるような言動は、その人の程度を表す。そんなことを思い出したのは、民進党の蓮舫代表の「二重国籍」問題と、それへの反応がきっかけである。

 ▼もはや旧聞に属する話だが、看過できないので書いておく。先月21日付毎日新聞の夕刊コラムが、新聞やインターネット上の蓮舫氏への批判にこう反論していた。「やはり根底には純血主義や排外主義、民族差別意識があると感じる」。

 ▼一読、暗澹(あんたん)たる気分になった。烈な言葉で相手を断じたコラムは、ただ主観的に「感じる」と記すだけで、その論拠は見当たらなかった。これではむしろ、筆者自身が小欄を含む蓮舫氏の批判者らに対して持つ偏見と差別意識を、意図せず表明したことにならないか。

 ▼同コラムは民主党政権時代には、「政治と教育というといまだに『文部科学省対日教組』の対決図式で語る人が多い」とも決め付けていた。だが、文科省と日教組の対決図式など、20年も前の自社さ政権発足の時点で終わっている。その後は逆に、保守派からは文科省と日教組の癒着やなれ合いの方が問題視されてきた。

 ▼「自分の知っていることは自慢し、知らないことに対しては高慢に構える者が少なくない」。ドイツの詩人、ゲーテはこう戒めている。見解が違う主張やよく知らない意見に対し、自分のイメージする鋳型にはめて劣悪なものと見なす悪習は、誰しも陥りがちなわなである

 ▼元毎日新聞の論説委員、重村智計氏は著書で「ジャーナリストの使命は、『ステレオタイプな認識』を打破すること」と指摘している小欄も肝に銘じたい。

 

>もしも蓮舫議員の二重国籍問題を蓮舫議員が追及したとしたら(笑)-ブーメランの女王はガソリーヌでなく私よ!  

 


タグ:産経抄
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