NHK放送センター(出所:Wikipedia)

NHKは東京・渋谷にある放送センターの建て替え計画を発表した。それによると1700億円かけて今の放送センターを順次建て替え、2036年に新しい放送センターが完成するという。今の建物は最も古いものでは築50年以上たっており、耐震性などに疑問がある。

これを更新する計画は以前からあり、今のセンターを売却して別の場所に新しく建てることが検討されていたが、適地が見つからず、今の建物を使いながら20年もかけて建て直すことになった。しかし2036年にNHKは存在するのだろうか?

「テレビ」は20年後も存在するのか

まず問題は、今の形の「テレビ」がいつまであるのかということだ。今の若者の部屋には、テレビはない。彼らの通信手段は圧倒的にスマートフォンで、1日中テレビを見るのは老人だ。この傾向が逆転することは考えられないので、2036年にはテレビ放送が存在しているかどうかが疑問だ。

もちろん動画を見る「モニター」はなくならないだろう。しかし今でも日本以外の先進国では、テレビ番組はケーブルテレビやインターネットで見るのが普通で、放送局が特定の周波数を独占する制度はなくなりつつある。

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