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河野談話」は政治的妥協の産物 こだわり続ける「事実」って何だろう 5月21日

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2016.5.21 05:04

【産経抄】「河野談話」は政治的妥協の産物 こだわり続ける「事実」って何だろう 5月21日

 一見もっともらしい言葉でも、それを誰が口にしたか次第でとたんにうさんくさくなる。「事実を事実としてわびることが、日本の取るべき道だとの確信は揺るがない」。河野洋平元衆院議長は17日、ソウルでの国際会議で平成5年の「河野談話」についてこう強調したのだという。

 ▼河野氏の言う「事実」とは何だろうか証拠資料も信頼に足る証言もないまま慰安婦募集の強制性を認めた河野談話をめぐっては、多くの問題点が指摘されている。その作成経緯も内容も、歴史事実の追求よりも政治的妥協が優先されたことは明らかである。

 ▼過去に河野氏はインタビューなどで、談話の根拠は韓国での元慰安婦16人の聞き取り調査だと語っていた。ところが、この調査自体がずさんなやっつけ仕事だっただけでなく、談話の原案は聞き取り調査の実施前に作られていたことが判明している。

 ▼河野氏はまた、談話の趣旨・文言について、韓国政府との間ですり合わせが行われたことを繰り返し否定していた。だが、実際には談話は韓国側の添削を受け、要求を大幅に取り入れていた。当時の日本政府が韓国側に、事前のやりとりについてマスコミに一切出さないよう求めたことも分かっている。

 ▼「とにかく最初は事実を認めることが大事事実、真実を認めることからやらなきゃダメだ」。河野氏は昨年6月には、日本記者クラブで色紙に「真実」と揮毫(きごう)し、談話に関してこうも主張していた。本来は千鈞(せんきん)の重みがあるはずの事実や真実という言葉が、鴻毛(こうもう)のごとく軽く感じる。

 ▼河野氏はこれまで、慰安婦問題に関する小紙の取材依頼を何度も断ってきた。だが、それほど「事実」にこだわりと自信があるのなら、堂々と応じてはいかがか。


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