真珠湾攻撃(1941=昭和16=年12月)や、マレー沖海戦(同)で、自ら「航空機時代の到来」を証明しておきながら、日本は大艦巨砲主義を捨てきれずに戦艦「大和」なる〝無用の長物〟を建造した―と批判されることが多い。
しかし、戦艦「大和」の建造が始まったのは、37(同12)年11月4日のことで、その頃はどの国もが、強力な戦艦を建造することにしのぎを削っていたのである。つまり世界はいわゆる大鑑巨砲主義の真っただ中にあったのだ。
よく考えていただきたい。戦艦「大和」が起工された37年に、4年後の航空機時代の到来を予測できるだろうか。
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