アルツハイマー病の症状の進行を遅らせる新薬「レカネマブ」が厚生労働省によって承認された。その効果や課題をめぐる新聞・テレビ報道を見ていると、やや過剰な期待感を抱かせる内容が垣間見られる。一紙だけの記事で判断を下すのではなく、さまざまな情報に目を通し、冷静に判断したい。

厚労省に承認されたアルツハイマー症の新薬「レカネマブ」(Eisai/ロイター/アフロ)

 厚労省の専門家部会が8月21日、日本の製薬大手「エーザイ」と米国の製薬企業「バイオジェン」が開発した「レカネマブ」(商品名レケンビ)の製造販売を承認してから、この新薬をめぐる新聞やテレビ報道が増えた。翌日の新聞は一斉に「認知症新薬 承認へ 年内にも実用化」といった見出しで報じた。

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