不登校の主要な原因は「いじめ」とみられるが、文科省の調査ではわずか0.2%(写真:アフロ)

 不登校児童(小中学生)が急増している。文部科学省の統計によると、2021年度は過去最多の24万4940人となり、9年連続で増加した。前年度から約5万人も増えている。

 前回の記事では、不登校が急増するとされる2学期の生活に影響を及ぼす「夏休みの子どもとの接し方」について、不登校新聞編集長の石井志昂氏に解説してもらった。今回は、そもそも不登校の実態はどのような状況にあるのか石井氏に聞く。

 石井氏は不登校の主な原因として「いじめ」と「教師との関係」を挙げる。だが、文科省の調査では、不登校の主な原因として「いじめ」の割合は0.2%で、教師との関係は1.2%と極めて低い数字となっている。また、早退したり保健室登校したりする子どもは文科省の調査では「不登校」として扱われておらず、広い意味で「学校(クラス)に行けない/行きたくない」という状態にある児童生徒数はその3倍以上いるのではないか、という説もある。

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