今年2月8日、広域強盗団の主犯格としてフィリピンから日本に移送される直前の渡辺優樹容疑者(左)と小島智信容疑者(提供:Bureau of Immigration/AP/アフロ)

(廣末登・ノンフィクション作家)

 首都圏を中心に全国各地で発生した広域連続強盗(以下、ルフィ事件)以降も闇バイトや強盗が絶えない。銀座の高級腕時計店に押し入り腕時計72点などを奪った強盗犯4人は、高校生を含む10代の少年であった。

 警察の奮闘により、闇バイトの実行犯の多くは逮捕されているものの、一般的に闇バイトは、首魁の逮捕までは障壁が多い。警察庁によると、検挙人員のうち、犯行グループの中枢にいる主犯被疑者(グループリーダー及び首謀者等)を指す「中枢被疑者」は41人(前年比-2人)で、総検挙人員の1.7%に過ぎない(警察庁組織犯罪対策第二課「令和4年における特殊詐欺の認知・検挙状況について暫定値版」)。

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