Wedge2023年4月号特集『地方議会ってホントにいるの?』で、構想日本代表の加藤秀樹氏による『今のままの地方議会ならいらない』を掲載しております。ここでは、Wedge2006年4月号で同氏にご寄稿いただいた記事を再掲します。なお、本記事に記載の数値などについては、全て2006年当時のものです。 
(minokuniya/gettyimages)

 「小さな政府」とは本当のところ何なのだろうか。このような「やさしい」言葉ほど誰もがわかったつもりでよく考えずに使っていることが多い。

 「政府=ガバメント」の主役はどこの国でも政治家だが、日本では「政府=官庁、官僚」のイメージが一般的だ。だから小さな政府と言うと、省庁や公務員の削減が専ら議論になる。しかし、実は省庁や公務員の数でみると日本の政府は欧米と比べてかなり少ない方だ。一方、権限や国民に対する口出しの程度で見ると、相当大きい。また、政府について語るなら地方政府も含めて議論しなければならない。ところが、ここでも「三位一体改革」は国と地方自治体のお金のやりとりに終始している。つまり、本丸の改革はまだほとんど手付かずで、これからということだ。

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