米国ほどではないが、日本でも民族保守とリベラルの分断が進みつつある(写真:西村尚己/アフロスポーツ)

 本稿の結論は、「対立する状況でバランスを取り中庸の決着を目指すと、最終的に不満の残った両側から決定者が恨まれる」という話です。

 一番卑近なものは、社会保障論における西村博之(ひろゆき)さんの数々の言説であり、「公金チューチュー」と命名された暇空茜さんとColabo問題なども典型です。その大概において、マイノリティに対する考え方や抑圧された立場への配慮、社会的弱者のありようなどといった問題は賛否両論にあり、よく燃えるがゆえに、自身の利益のために分断を促す煽動者がしばしば現れます。

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