PRAST PHOTO/GETTYIMAGES

 今、20代や30代の若者が、大企業や官公庁で働く道を選ばず、「一国一城の主」として起業するケースが増えている。彼らが重視することの一つに、決定権の「速さ」が挙げられよう。この対極にあるのが大企業や官公庁に蔓延る「遅さ」である。

 そもそも企業に限らず、日本社会では、さまざまな人の意見に耳を傾けて「手続き」に多くの時間をかける傾向が強い。言い換えれば、決定権が遅いことを良しとする価値観があるということだ。これは、ある意味では「民主主義」的であり、「独裁」を生まないという点では有効であろう。だが、問題は時代の流れに対して、「あまりにも遅い」ということである。

>>続きを読む