LNGによる火力発電は、石炭や石油に比べ環境負荷が少ないとされる。写真はLNG輸送船(写真:アフロ)

東新潟火力発電所は液化天然ガス(LNG)を燃料とする東北電力の主力電源だ。このたび見学の機会があり、詳しい説明を伺った。東日本大震災で東北の窮地を救うなど、数々の「ファインプレー」を見せてきた同発電所の実績を紹介し、いま日本の課題となっている電力の安定供給に必要なことは何かを考えてみたい。

(杉山大志:キヤノングローバル戦略研究所研究主幹)

東北の発展を支えたベースロード電源

 東北電力・東新潟火力発電所は設備容量486万キロワットと大きい。火力発電所としては日本3位の大きさだ。東北電力1669万キロワットの約3割を占める。発電する電力量でもやはり東北電力の約3割を占める、まさに基幹電源である。

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