民衆の暴動を受け、国外に脱出したスリランカのゴタバヤ・ラジャパクサ大統領。撮影は2020年1月(写真:AP/アフロ)

経済危機に直面し、首相が国の「破産」を宣言したスリランカ。強烈なインフレに民衆の暴動は激化し、ゴタバヤ・ラジャパクサ大統領は国外に脱出した。混乱を招いた最大の要因は農業の崩壊だ。根本にあるのは、過剰なまでに環境に配慮した「良い」国家を目指したことにある。ESG(環境・社会・企業統治)スコアを上げようと努力し、温暖化ガス排出ゼロを目標に掲げることは果たして正しいのか。

(杉山 大志:キヤノングローバル戦略研究所研究主幹)

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